【本の簡単な紹介】
本書は、「うつ・不安」などのストレスが引き起こすストレス反応で悩んでいる人達、また仕事・育児等のストレスで悩んでいる人達の助けとなる一つの方法『認知行動療法』について学べる1冊です。
【本に出会ったきっかけ】
実は、私自身も仕事から適応障害となった過去があります。その時に出会った本であり、うつ症状や後ろ向きな自分を変えてくれた一つでもあります。
【こんな人におすすめ】
もし、今不安やストレスで悩んでいたり、「今の自分を少しでも変えたい」と考えているがどうしたらいいかわからないという方は、是非一度手に取っていただきたい本です。
《ここからは、本の中から大事だと感じた部分を引用・抜粋していきます》
- 認知行動療法について
『認知』とは、モノの受け取り方や考え方のことを言います。
さらに『認知』とは、気持ちや行動に影響を与えます。極端にネガティブな考えに縛られてしまうと、冷静に問題を解決することが出来なくなり自分で自分を苦しめ豊島します。そうした時に、とっさの考えに縛られずに、冷静に状況に目を向けて客観的に現実を見つめ直し、問題に対処する心の力を引き出すのが『認知行動療法』です。
- 認知行動療法の型
①心と体の警報に気づく
[例]ずっと不安や焦燥感がある(心の警報)、集中力が落ちた(行動の警報)、夜眠れない・頭痛がする(身体の警報)
②立ち止まり、起きている出来事に目を向ける
→心と体の警報に対して、呼吸法や自分を取り戻す方法を用いて冷静さを取り戻す試みをする
③とっさに浮かんだ考えに目を向ける(認知再構成法)
→冷静さを取り戻したら、①で浮かんだ考え方に目を向けてみる。そして、それが本当に根拠のあるものなのか、主観的な考えをしていないかを考えてみる。
④期待する現実に向かって行動する(行動活性化)(問題解決技法)(怒りと不安の管理)
→今、起きている現実をきちんと受け止め、どうなることを自分が期待していたのかを確認する。その上で「今、実際に起きている現実」から「期待する現実」に近づくためにどうしたらいいかを考える。
- 認知再構成法
『認知再構成法』とは、問題に対する諦めから一歩踏み出す考え方に変える方法です。
何か問題が発生した場合、個人差もありますが、極端にネガティブな捉え方をする人も少なくありません。また、そういった考えが「うつ症状」や「不安」を強め、思うように問題に対して行動することが出来なくなってしまいます。
そういった時は、まず、
①自分の考えから距離を置いてみましょう。
→自分の置かれている現実に目を向けて、情報を集めます。
②いい面・悪い面に分けてみましょう。
→情報を集めた上で、悪い面だけでなく、いい面も見つかることが多いです。
③現実を捉え直して、期待する・望む現実を設定しましょう。
→人は、ゴールや目標が明確にわかると行動に移すことの難易度が下がる。
- 知っていて欲しい「認知」のこと
実は、『認知(考え)』が、気分や行動を決定しています。
例えば、『失った』→悲しい(気分)、塞ぎ込む(行動)
『ひどい』→怒り(気分)、攻撃する(行動)
『貰った』→嬉しい(気分)、笑顔になる(行動)
- 行動活性化法(具体的に紹介)
『行動活性化法』とは、楽しい行動ややりがいのある行動を通して心を元気にする方法です。これは外(体)から内(心)へアプローチする方法です。
実は、私たちのやる気や意欲は、行動を通してやりがいや楽しみを感じてから初めて生まれます。なので、心が元気のない時は、体を動かすことで、おのずと心も元気になってくるのです。
- 問題解決技法(具体的に紹介)
①問題が発生
②問題を明確・具体的に絞り込む
③解決策をできるだけ考える
④一番良い解決策を選ぶ
⑤行動計画を立て遂行する
☆問題・課題の重要度と解決のしやすいものから優先的に1つずつ取り組みましょう。また、不安感が強い時は、自分がリラックスできることをしてから行いましょう。
【メリット】
・解決出来ないという思い込みから自由になれる
・「できる」とわかって前向きになる
・できることがわかると意欲が湧く
・できることを行なっていくことで解決に向け前進できる
・実行したことで達成感と自信が生まれる
- 怒りと不安の管理(具体的に紹介)
『怒り』の対処法
①怒りの状況から距離をとる
②怒りのエネルギーを分散する 『怒り』が鎮まってから
③好きなこと、楽しいことをする ➡︎ 相手に自分の考えや気持ちを伝える。
④身近な人に話す ☆自分のことだけでなく、相手のこと
⑤相手の立場に立って考える も考える言い方を意識しよう!
- 『不安』の対処法
緊張した時は、不安を引き起こしているモノに関心が向いている状態です。
その時に不安を和らげるのに有効なのは、「マインド・フルネス」です。マインド・フルネスとは、意図的に〝今〟に注意を向けることです。〝今〟に目を向けることで、不安を引き起こしているモノへの関心を引き離すことが出来ます。
・漸進的筋弛緩法筋弛緩法[力を入れて→抜く]
・呼吸法 など
以上が、本書で大切だと感じた部分です。他にも、紹介出来ていない部分や、本書はマンガ形式となっており、とても分かりやすく、すぐ実生活に取り入れることが出来ます。興味がある方・もっと深く知りたい方は、是非一度本書を手に取ってみてください。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。次回もお楽しみにお待ちください。