アドラー心理学を実生活に取り入れてみた。著者:小泉健一

【本の簡単な紹介】

 本書は、アドラー心理学についての分かりやすい説明、日常生活での活用方法について紹介してあります。

【本に出会ったきっかけ】

 アドラー心理学について、興味を持ったのは『嫌われる勇気 著者:岸見一郎 古賀史健』

を読んでからになります。なんとなくアドラー心理学について知ることが出来たものの、もっと深く学びたいと思いました。そこで、アドラー心理学に関する本を探していたときに出会ったのが本書になります。

【こんな人におすすめ】

 アドラー心理学について学びたい人、アドラー心理学の具体的な活用法を知りたい人

 

《ここからは、本書の引用と私なりの解釈を含めてアドラー心理学を紹介します》

アドラー心理学には、〝5つの理論〟と〝考え方〟があります。

アドラー心理学〝5つの理論〟

①自己決定論→「自分のことは自分で決めている」という感覚のこと。

【メリット】

・他人に囚われない(自分軸で生きる)

・自分の言動に責任感を持つことに繋がるため、失敗や成功をした時の自己成長に結びつく。

 

②目的論→現在の行動の理由を「未来」におく。『原因論』とは、真逆の理論。

[例]起業を出来ない・しない時の原因論と目的論

原因論:起業した時に一度失敗している不安から、起業出来ない。

目的論:起業した後の成功のイメージが湧かないため、起業しない。

【メリット】

・自分の目的を変えれば、行動も変えることができる。例の目的論を『自分は成功したい。起業をしてみたい。』と変えれば、行動(起業する)に繋げることができる。

 

全体論→心と体は繋がっている。

【メリット】

・体を動かすことで、やる気になる。(作業興奮

 

④対人関係論→人間のあらゆる行動は、相手役が存在する。

【メリット】

・自分の行動や感情の先には、必ず相手がいるということを理解し、相手を理解しようとすること。そうすれば自分のことも理解してもらえ、友好な人間関係が築ける。

 

⑤認知論→人は世界を自分の見たいように見ている。

【メリット】

・自己コントロールが上手くなる。(感情に左右されずに言動を選択できるようになる)

 

アドラー心理学〝考え方〟

①課題の分離→物事や考えに対して、それは自分のことなのか他人のことなのか分離して考えること

【メリット】

・自分のやりたいことを出来るようになる。

・自分の課題に集中できる。

・自分のことを大切にできる。

 

②勇気づけ→相手の主体性を尊重し、結果だけでなく過程にも目を向けて、ありのままの存在を受け入れること。

【メリット】

・子育てや職場での指導、マネジメントに有効な方法。

・持続的に相手に活力を与えることができる。

 

アドラー心理学の核かつ最終目標『共同体感覚』

共同体感覚→他者貢献のこと。他者貢献は幸せになるための唯一の方法。

 

  • 共同体感覚を得るための4つ

⒈自己受容→ありのままの自分を受け入れる

⒉他者信頼→周りの人を仲間だと認識する。他者を受け入れる。

⒊自己信頼(他者貢献)→自分を満たしてから、仲間に対し貢献していきたいという気持ち。

⒋所属感→自己受容、他者信頼、自己信頼(他者貢献)が出来てくると、「このコミュニティにいていいんだ」という所属感が生まれる。

 

 以上、本書で大事だと感じた部分を抜粋し、私なりに感じたメリットもまとめてみた。本書は、本当にアドラー心理学について学ぶために、うってつけの本です。もし、アドラー心理学に興味があるが「少し難しそう」「学びたいが時間がない」という人は、是非一度手に取って頂きたいと思います。

 ここまで読んで頂きありがとうございました。次回もお楽しみにお待ちください。