【本の簡単な紹介】
本書は、『人の心に届く伝え方』学ぶことができる一冊です。そして、不可能に見えることも言葉の力で解決できるようになる技術について数多く紹介してあります。
【本と出会ったきっかけ】
私は、どちらかというと『伝える』というのが苦手です。今までも、伝え方が悪いのが原因で、誤解を生んだり、良くない結果・印象になるということが多々ありました。
「心が込もっていれば、相手には伝わる」という言葉があります。この言葉を否定するつもりはないですが、この考え方は「相手頼みの考え方」と思っています。私は、よくこの考え方を大事にしていたばかりか、『伝え方』を学ぶことから逃げ、相手頼みの伝え方ばかりしてきました。
しかし、社会人になり『伝え方』の重要性を身を持って思い知りました。そこで、コミュニケーションにとって必要な『伝え方』を学びたいと思い、本書を手に取りました。
【こんな人におすすめ】
伝え方の技術を学びたい人、文章力を高めたい人、営業職の人、相手に何かを伝えたい人
《ここからは、本書で私なりに大事だなと感じた部分を引用しながら紹介します》
- 「強いコトバ」をつくる5つの技術
①サプライズ法
②ギャップ法
③赤裸々法
④リピート法
⑤クライマックス法
ー伝え方が9割ー
まず一つずつ紹介していきますね。
①サプライズ法 → 人を惹きつける
「サプライズ」があると、人はドキドキします。かくいう私もサプライズには弱いです。
例えば、プレゼントを貰うにしても、事前に連絡があったプレゼントよりも急に渡されたプレゼントの方が感動度合いも変わってきますよね。(事前に連絡があった方がいい人もいます。)
他にも、企業による新車の発表の際も、車には布がかかっています。これは、ホコリがつかないようにしているのではなく、サプライズ感を高くしたいからですよね。
サプライズがあると、人は注目します。つまり、『サプライズ法』で、人に興味・関心を持ってもらえる話や文章をつくることが出来るのです。
【サプライズ法】
「(語尾に)!」「びっくり、〜」「そうだ、〜」「ほら、〜」「実は、〜」「凄い、〜」「信じられない、〜」「あ、〜」 など
【例】
今日はいい天気 → 今日はいい天気!
→ びっくり、今日はいい天気。
→ 実は、今日はいい天気。
→ 信じられない、今日はいい天気
→ あ、今日はいい天気
相手の心を動かしたいときは、『サプライズ法』を使って感想を伝えてみましょう。
②ギャップ法 → 感動させるコトバにはギャップがある
ここで、ギャップ法で作られている名言を紹介します。
「事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きているんだ!!」
「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな一歩だ」
「お前の為にチームがあるんじゃねえ、チームの為にお前がいるんだ!!」
ーSLUM DANK 安西先生ー
感動をつくるには、ただ伝えたいことを言い放つのではなく、伝えたい内容にギャップをつくる必要があります。そのためには次の3つを意識してみてください。
【ギャップ法】
⒈最も伝えたい内容・コトバを決める
⒉伝えたい内容・コトバの正反対のワードを考え、前半に持ってくる
⒊前半と後半が繋がるように、調整をする(間にコトバを自由に入れる)
【例】
私は味方です。
⒈味方
⒉敵
⒊⬜︎⬜︎敵⬜︎⬜︎私は味方です。
誰もが敵になっても私は味方です。
こんな感じで『ギャップ法』でコトバを作ってみましょう。伝えたいコトバが、より相手に響きますよ。そして、締めとしてバラク・オバマ(アメリカ合衆国44代大統領)さんの就任時の名言も例として紹介しておきますね。
【例】
これは、あなたの勝利だ
⒈あなたの勝利
⒉私の勝利
⒊⬜︎⬜︎私の勝利⬜︎⬜︎あなたの勝利だ
これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ。
③赤裸々法 → コトバに体温を感じさせ、時には詩人のようなニュアンスを作り出す
赤裸々とは、「体に何もつけていないこと、丸裸」という意味の言葉です。
『赤裸々法』とは、その名の通り、自分の感覚を曝け出し、コトバに乗せる方法です。
「眠気で重いまぶたをゆっくり持ち上げた瞬間、眼球が飛び出るかと思うくらい衝撃を受けた」
ー夢を叶えるゾウ 水野敬也ー
「息を切らしてさ 駆け抜けた道を」
ー終わりなきたび Mr.Children-
上のコトバにも、〝感覚〟が入っていますよね。赤裸々法は、〝感覚〟を伝えたいコトバに乗せることで、よりコトバの具体的なイメージを伝えることが出来ます。
【赤裸々法】
⒈最も伝えたい内容・コトバを決める
⒉自分の体の反応・感覚をコトバにする(赤裸々ワード)
⒊赤裸々ワードを伝えたいコトバの前に持ってくる
【例】
あなたが好き
⒈あなたが好き
⒉唇が震えている
⒊唇が震えている。あなたが好き。
どうでしょうか。緊張感やコトバの本気度が鮮明に伝わってきます。つまり、『赤裸々法』で作ったコトバは、〝生命力あふれるコトバ〟になるのです。
④リピート法 → 繰り返すことで、記憶に残す
何か単語や忘れたくないコトバを覚える際、何度も書き出したり、繰り返し口に出してみたりしますよね。この行動を一言で表すとしたら『復習』です。『復習』とは、〝繰り返す(リピート)〟ことで記憶に残す方法です。
これは、自分だけでなく相手にも有効な方法となります。つまり、伝えたいコトバを〝繰り返す〟ことで、相手の記憶に残すことができるのです。
「君の前前前世から僕は〜♪」
「女々しくて 女々しくて 女々しくて辛いよ〜♪」
ーゴールデンボンバー 女々しくてー
『リピート法』をつくるのは簡単です。方法は、次の通りです。
【リピート法】
⒈最も伝えたい内容・コトバを決める
⒉繰り返す
【例】
人民のための政治
⒈人民
⒉人民の、人民による、人民のための政治
ーエイブラハム・リンカーン(アメリカ合衆国16代大統領)ー
⑤クライマックス法 → 相手の集中スイッチを入れる
人の集中力は、個人差もありますが、おおよそ「20分程度」とされています。誰しもが、集中力が途切れる瞬間がありますし、眠くなってしまう時があります。これは、生理的に仕方がないことです。
しかし、どうしても〝伝えたいコトバ〟を、相手の集中が切れている時、眠気が襲っている時に言い放っても、相手はきっとその〝伝えたいコトバ〟をキャッチし切れないでしょう。
では、そういった時にはどうしたらいいのか?
『クライマックス法』を使いましょう。
『クライマックス法』は相手の途切れかけた集中力を戻し、再度、注目してもらうことができる技術です。以下で紹介するコトバを使って、クライマックス法を使ったコトバをつくってみましょう。
【クライマックス法】
「これだけは覚えていてほしいのですが、〜」「ここだけの話ですが、〜」「他では話さないのですが、〜」「これだけは、忘れないでください、〜」「3つのコツがあります、一つ目は〜」
【例】
私はカレーが好きです → ここだけの話ですが、私はカレーが好きです
→ 他では話さないのですが、私はカレーが好きです
以上が、私が本書で特に大事だなと感じたことです。本書では、他にも多くの伝え方の技術を紹介しています。気になった方は、是非本書を手に取ってみてください。共に『人の心に届く伝え方』を身に付けていきましょう。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。また次回もお楽しみにお待ちください。